トゥクトゥクが欲しいと思ったら知っておきたいこと

トゥクトゥクの製造工場

トゥクトゥクが欲しい!と思っている方に向けて、是非参考にしていただきたいと思いこのサイトを作成いたしました。タイと日本のトゥクトゥクの事まとめてみました。トゥクトゥクのこと誤解していませんか?

日本でトゥクトゥクを実際に所有しているからこそ分かること、タイのトゥクトゥク工場に何か所か行ったからこそ分かること、タイ事情を知っているからこそ分かることを書いています。

ディーラーも増え、日本でもトゥクトゥクを見かける機会が増えてきていますが、実は日本で走っているトゥクトゥクは日本で製造されているわけではありません。

メイドインタイランドです残念ながら日本で一から製造された日本製のタイのトゥクトゥクはありません。

日本で走っているトゥクトゥクはタイで製造されたトゥクトゥクを日本に向けて輸出された物です。少なくなったとはいえタイにはトゥクトゥクを製造している工場がまだまだあるのです。

工場と聞くと大きな設備の整った自動車を製造している室内の綺麗な工場を思い浮かべてしまうかもしれませんが、実際はそうではありません。

空き地や住宅街の中にあるような町工場?板金工場の様な、製鉄工場の様な所もありますし、バラックの様な所等で製造されているところもあります。

私は購入する前、購入した後とバンコク、ノンタブリー、チョンブリー、チェンマイといくつかのトゥクトゥクを作っている工場に足を運びました。比較的綺麗な所もありましたが、製造環境はだいだい同じ様な感じでした。お世辞にも綺麗な所とは言えない所も多々ありました。今は綺麗な工場も増えてきています。

工場によってトゥクトゥクのデザインが微妙に異なり、車体のサイズ、車高が違ったり、サイドミラーの形や取付位置、屋根の角度、柵の形状、スイッチ類が違ったりと地域によってもちょっとした違いがあります。

トゥクトゥクの製造現場

例えばこんな感じの所で製造されています。一例です。

トゥクトゥク工場
タイのトゥクトゥクの整備・製造工場
トゥクトゥク販売
製造過程の車体
トゥクトゥク工場
後輪・リーフサスペンション
フロントフォーク
トゥクトゥク工場
車体制作風景 再度指摘した赤で書いた柵は最後まで忘れ去られてました。

トゥクトゥクは日本に輸入されて登録する場合、新車扱いになります。ただ、これは日本の制度上そうなっているだけでトゥクトゥク自体が新品だということにはなりません。

ん?っと思った方もいると思いますが、上の制作過程の写真をご覧いただくとわかると思います。サビついたパーツも洗って再塗装すれば新品のようになります・・・

新車だからと言って使われているパーツが全てが新品かと言うと決してそうではないのです。

勿論新品が使われている部分もありますが、中古パーツ、リビルト品が使われる個所も多いです。

中古パーツの寄せ集めによって完成したのがトゥクトゥクと言っても過言ではありません。

レストアといった感じでしょうか。

全てを一から新品で制作するのかと思っていたので、これが間違いだったことにトゥクトゥクの工場に行って初めて気が付きました。工場に行って話を聞く前までは、あらゆるパーツが全て新品を使用して作られているのだと思っていましたからね。

繰り返しますがタイで作られているトゥクトゥクは全てのパーツが新品という訳ではありません。例えばエンジンは中古、リビルトやオーバーホールされた物が使用されています。

何も言わずに新品のエンジンが運よく載せられているなんてことは絶対にありません!

タイ人が乗るトゥクトゥクは、日本の解体業者等から買い取った中古のエンジンがタイでそのまま載せられていることも未だにあります。日本向けに輸出されるトゥクトゥクの場合は、さすがにそれはもうないんじゃないかと思うのですが・・・

基本的に軽自動車のエンジンで、ダイハツだとハイゼット、ハイゼットカーゴ、ミラ等のエンジンが載せられています。どの様な状態のエンジンが載せられるのかは「運次第」だと思っておいた方が良いです。

残念ですが例え日本で数万キロ以上走ったエンジンがそのまま載せられていても何ら驚くことではありません。

事実!車体によって当たり外れがかなりあります!必ずあります!

エンジンの外装は綺麗にシルバーに塗装されていて一見新品か?っと思ってしまうような綺麗な状態の物もあるのですが、ただ単に中古のエンジンを綺麗に塗装しただけの物なんてことも・・・

そして、例えオーバーホールされている物でも組み立てがちゃんとできていないなんてこともあって後々不具合が出るなんてこともあるかもしれません。

新品のエンジンが載せられることはありません。2023年現在は殆どがリビルトされたエンジンです)日本のディーラーで扱うトゥクトゥクの場合、現在は中古エンジンがそのまま乗せられているというようなことはないと思います。

エンジン以外にも例えば、ミッション、セルスターター、ラジエーター、燃料タンクだって外装は綺麗になっていても中はどの様な状態なのかはわかりません。

残念なことですが開けてみない限りわからないです。バッテリーに関しても同じで、載せられているのが新品とは限らず、納車後早い時期にバッテリーがだめになることも決して珍しいことではありません。これもトゥクトゥクあるあるの一つです。

以前使われていたトゥクトゥクのパーツを再利用したりして新たに錆び止めを塗ったり、ペンキを塗ったり、メッキ加工したりして作られているわけです。要望すれば多くの箇所をステンレスで作ってくれたりもします。

勿論、新品のパーツや金属でできている部分をありますが、全てのパーツを新品でトゥクトゥクを作ったらタイでもかなりの金額になってしまいます。

トゥクトゥクのエンジンは「ダイハツ製」「スズキ製」の物があります。ダイハツの場合だと、昔のハイゼットのEF型、KF型のエンジンを使用している物が多いです。

現代の電子制御化されているインジェクション車ではなく、一昔前の気温、湿度、標高に左右されやすいキャブレター車です。

補足
最近はインジェクションが主流になっています。

エンジン同様キャブレターもオーバーホールがされた物なのか、何もされていないそのままの中古部品が使われるのかどうかはわかりません。どんな状態の物が付けられるかは運なのです!

ここ数年、日本で走行しているトゥクトゥクにはインジェクション車も増えてきています。ですがだからと言って・・・なのは変わらずなのです。

例えばインジェクション車になっていても、タイ側でECU(エンジンコントロールユニット)がポン付けされているだけでセッティングが最適化されていないなんてことも多々あることなので・・・

ECUも熱のことなど考えてない場所に取り付けられていたりする車両もあるのでこれも後々問題に・・・

きちんとした技術がちゃんと伝われば日本にもちゃんとした車両が入ってくると思うのですが・・・

これを徹底している販売店が日本に!詳細は

日本からタイへ!タイから日本へ!

昔は日本からミゼットがタイに輸出され、それを独自に改造した車体がトゥクトゥクに。今は日本からタイに輸出した中古車のエンジンをタイでトゥクトゥク用に載せて、完成したトゥクトゥクををタイから日本に輸出されています。

ただ、載せられているエンジンは日本でどれくらいの距離を走っていたのか、何年使われていた物なのかは購入する人にはわかりません。前述した様に外装は綺麗に塗装してあったりするので一見新品の様にも見えるのですが・・・

オーバーホールされているかもしれないし、リビルトかもしれないし、そのどちらでもない何もされていないただの中古の物かもしれません。

新品のパーツが使用されている箇所も勿論ありますが、決して全てのパーツが新品でできているわけではありません。純正品ではなく流用されているパーツが多いです。

これはあらゆる部品キャブレター、ラジエター、ポンプ類についても同じことが言えます。様々な車のパーツを寄せ集めて作られているのがトゥクトゥクなのです。これはどこの工場で作られている車両でも一緒です。

エンジンや駆動系の部品は他車の中古部品等から流用し、車体だけタイ国内で生産しているわけです。主にリビルドされて完成しているのがトゥクトゥクなのです。

それゆえ?決して日本のクオリティを望まないでください。残念なことですが完璧な一台に仕上がっているとは決して言えませんし、タイクオリティです。色々甘いです!一台一台人手作りしているのがトゥクトゥクなのです。

完璧な車を想像していると非常にがっかりしてしまうと思います。日本人からすると「作りが甘い」「理解に苦しむ」部分が多々あるあると思います。これは日本人とタイ人の考え方の違いも大きいとは思うのですが・・・

だからと言って、作っている人が手を抜いているとか、いい加減に作業をしているのかと言えば決してそうではありません!

技術面でどうしようもないこともありますが、作っている人は一生懸命ちゃんと作ってくれています。

ですが、タイのこと、タイ人気質をわかっていないと理解に苦しむ車両かもしれません。反対にタイ・タイ人のことを理解している人なら「タイらしいな」「タイだからしょうがないか」と思う部分が多々ある車両です(笑)

マイペンライの精神を決して忘れないでください!

例えタイで購入して無事に日本に運んでくることができたとしても、一人で車検を通すのは大変だと思います。タイ仕様になっているので、色々と日本の規格に、車検に通るように整備しなければならないですからね。

自分で全部いじれる人であれば問題ないことなのかもしれませんが、車に詳しくない人にとっては至難の業です。

オーダーから車検まで日本の販売業者の方は相当なご苦労がおありだと思います。

「お国柄の違い」「タイらしさ」これが理解できる方であればトゥクトゥクを所有するのは問題ないと思います。しかし、これを受け入れることが出来ない方は絶対に購入しない方が良いと思います。後悔することになると思いますので・・・

面白そう、楽しそう等ちょっとしたノリではなく、タイが大好き、トゥクトゥクが大好き、トゥクトゥクで商売を成功させたい、地域のために活かしたい等この様な強い思い入れがある人や車やバイクを自分でいじるのが好きな方であれば大丈夫だと思います。

上記の様にトゥクトゥク特有の事情を知らないで、購入してしまうことは購入者にとってはとても不幸なことだと思います。

トゥクトゥクは不具合が出る?

ちょっとした好奇心でトゥクトゥクの購入を考えているのであれば、購入することはおすすめしません。

日本で車検を通し納車されて乗っていると遅かれ早かれ不具合(故障)が必ず出てきます。どんな不具合が出るのかは個体差があるので断言は出来ませんが、ある程度共通している不具合はあります。

これはタイのどこのトゥクトゥク製造工場にも当てはまります。どこどこで作られたから、どこどこで購入したから安心!と言うことにはなりません。なぜならば作られているのがタイだからです!

私は今まで10人のトゥクトゥクオーナーさんにお会いしていますが、程度の差はあれ全ての方が納車後遅かれ早かれトゥクトゥクの何かしらの不具合を経験されています。

これはもう致し方の無いことです!必ず不具合が生じると思っておいた方が良いです。必ずです!タイでも移動中に客として乗っていたトゥクトゥクに不具合が出て、「修理するからちょっと待ってて」といったことも経験しました。運転手はササッと道具を取り出して修理をしていました。

「不具合が出るのは当たり前」「手入れして、直して乗ればマイペンライ(問題ない)」これがトゥクトゥクなんでしょうね!まあ確かにどのように作られているのかを見れば納得なんですけどね。

例えばサイズが合っていないホースを無理やりつけて、外れたりした場合は、今回はちゃんとしたのつければいいじゃん!って具合の考え方なんですよね。実際当たり前のようにこういったことはあります。

とりあえず部品がついたから取り付けた、そんな感覚です。逆に本来取り付けるべき物が付いていないなんてこともあります!

「修理が前提」の考え方と出来るだけ「修理が必要ないように」が前提の考え方、日本人は後者ですよね。タイの場合「壊れるのが前提で壊れたら直せばいい」だから問題ない!という考え方が多いので・・・

日本の場合は「完璧にできていて当たり前」「高品質が当たり前」と言う考えが根付いていると思うので、タイとのこの考え方のギャップを理解するのに苦労しました・・・

日本人であればそう考える人の方が普通じゃないのかなと。タイの場合この「マイペンライ」では決して済まされない場合も多いので(笑)

これを受け止めるおおらかな心が必要です。決して怒ったりしてはいけません・・・。呆れ顔はオッケーです。

日本でトゥクトゥクを所有する場合、出来れば購入する前に面倒を見てくれる整備工場を探しておきましょう。「どこでも整備してくれるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、決してそうではありません。

面倒を見てくれる所の方が少ないと思います。実際私も何件も自動車工場に電話したり訪ねて行きましたので・・・

日本でトゥクトゥクを販売している会社から購入する場合は、直接そこで面倒を見てくれる所もあるようなのでその点は安心できますが、遠方の人の場合は時間もかかって色々と大変ですよね。

自分で全ていじれる人以外は、近場に面倒を見てくれる自動車工場があった方が絶対に良いです!販売店側が紹介してくれる、はずです!

日本の自動車整備工場で見てもらったときにも「何でこれがここについてる?」「ここにあるはずの部品が足りない」「作りがおかしい」「よくできてるけど詰めが甘い」「いろんな意味ですごい!」等々。

プロから見るとツッコみどころ満載の様で様々な意見がでてきます。

ですが、皆さん興味津々な点は共通しています(笑)

そんなトゥクトゥクでもちゃんと整備してもらっていれば機嫌が良い状態を保ち、安心して乗ることができますよ。そのためにもきちんと整備をしてくれる自動車整備工場が必要になるわけです。

トゥクトゥクの整備をしてくれる自動車整備工場を探そう!

トゥクトゥクは正直言葉は悪いですが車体によって「当たり外れ」があります。遅かれ早かれ不具合が出ることになると思うのですが、例え「外れ」の車体だったとしても一通り整備してもらうとちゃんと機嫌は良くなります。

新車を購入してから次の継続車検まで一度も何の不具合も経験されていない方は恐らくいないのではないでしょうか。

仮に購入してから何一つ不具合が出ないトゥクトゥク、そんな一台があったならそれは間違いなく奇跡のトゥクトゥクです!そんな一台に当たったら超ラッキーですよ。

だからこそ、ちゃんと面倒を見てくれる整備工場が近くにあることが重要だと思います。自動車のこと、詳しくない私でも7年以上乗っています。これも偏にちゃんと面倒をみてくれるお世話になっている整備士さんのおかげです。

上記のことを知らずして、なんとなく「欲しい」と思うミーハーな気持ちだけでトゥクトゥクを購入してしまうと後悔したり、残念な気持ちになってしまう人も出てきてしまうと思います。そういった人が出てこないようになってくれれば良いなと思っています。

そういったこともあり、トゥクトゥクを所有する場合、整備や車検を通してくれる自動車整備工場が近場にあった方が色々と安心できます。

大手の車検をやっているカー用品店等ではオイル交換さえもやってくれないこともあります。地域によって多少の違いがあり、実際に行ってみないとわかりません。

車を自分で整備出来る人であれば何ら問題ないことだと思います。以前の私の様に車に詳しくない人にとってはとても頭を悩ませることになるはずです。

ですが!トゥクトゥクの整備、改造、車検まで何でもやってくれる自動車工場が近場にあるお蔭で、私の様な人でも安心してトゥクトゥクを所有することが出来ています。

日本でトゥクトゥクを所有しているオーナーさんは北海道から沖縄まで全国各地にいます。各都道府県のトゥクトゥクの車検や整備を行ってくれる自動車整備工場の紹介等もしていきたいと思います。

「私はここで見てもらっている」「ここなら整備してくれる」等、所有者の方でご存じの方がいらっしゃればご連絡いただけると幸いです。

最後に、トゥクトゥクを購入する前にもう一度おさらい

MEMO
  • トゥクトゥクは新車だけど全てのパーツが新品なわけではない
  • 車体によって当たり外れがある
  • タイクオリティであることを理解する
  • マイペンライ(問題ない・大丈夫)のおおらかな心が必要
  • 日本で販売店から購入する方が安心・購入前に疑問点は販売店に色々質問する
  • 整備・車検を行ってくれる整備工場を見つけておく(購入したお店が教えてくれるはずですが)

上記の点は重要ですよ!口を酸っぱくして言いますが、必ず事前に整備してくれる工場の目星をつけておきましょう。まだ情報は少ないですが、各都道府県でトゥクトゥクの整備をしてくれる自動車整備工場もこのサイトで紹介しています。

トゥクトゥク車検トゥクトゥクが故障した!整備・修理・車検をしてくれる自動車整備工場

ネガティブな点も書いていますが、トゥクトゥクは最高に楽しい乗り物ですよ!日本が求めるクオリティをタイの工場にも伝え、積極的に品質の向上を目指している販売店もあります。こういった乗り物だからこそ日本でトゥクトゥクを購入する際には販売店が購入前、購入後にどのように対応してくれるのかが重要なキーポイントになります。

    【E-TUK:トゥクトゥクのご相談はこちらから】

    下記のボックスに「トゥクトゥク」と入力してください。(スパム対策です。)

    1 COMMENT

    鮫島 直人

    お忙し中失礼致します
    現在 知り合いの方が個人でトゥクトゥクを所有したいと思っており一昨日からタイに行っており、現地の販売店や工場などを探しているのですが全く欲しい情報にたどり着けずメッセージさせて頂きました。
    お手数ですが、チョンブリーとノンタブリーの工場の場所を教えて頂けましたら幸いです。

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