タイで作られるトゥクトゥクの問題点と課題

このサイトにもよく来る問い合わせの一つ「故障が多いって聞いたけど本当なの?」

トゥクトゥクの購入を本気で考えているけど色々気になる!このページを読めばトゥクトゥクがなぜ不具合が多いのかがすぐにわかります。

日本でトゥクトゥクを販売するディーラーが増えてきて、日本の各県でトゥクトゥクを目にする機会が増えてうれしい限りです。しかし、タイのトゥクトゥクは日本車を所有する感覚とは全然違います。クオリティは年々良くなってきているのは確かですが・・・

それでも、何の不具合もなく次の車検まで維持していられるわけではありませんからね。

何が違う?ズバリ!不具合や故障が出やすい車両です。どうしてそういった車両が多いのか考えてみたいと思います。タイで作られている「トゥクトゥクの問題点」は何なのか?大まかに三つのことが考えられます。

タイのトゥクトゥク製造ここが気になる点

タイという国について

大らかで陽気な人が多いです。決して不真面目なわけではありませんが、日本で求められる様なクオリティの仕事をしてくれて当然だと思っていると痛い目に合うことが多々あります。

日本とは商習慣、考え方が全然違います。何でも「大丈夫、大丈夫」で済まそうとしてきたりするので・・・。トゥクトゥクは決して日本で作られているわけではなく、タイで作られていることを理解する必要があります。

作り手や技術について

綺麗な工場で作られているわけではなく、町工場やバラックの様なところで作られています。一台一台手作りで、大体のベースは決まっていますが、作る人によって微妙な違いがあったりします。オートメーション化された環境で作られているわけではないので、個々人の力量、裁量に大きく作用されます。

決してすごく丁寧に作られているとは言えず、日本の様に丁寧に完璧に仕上がっているわけではありません。パーツのつけ方が甘かったり、そもそも違うパーツが付いていたり、本来必要なパーツが付いていなかったり、付いていたとしても正常に動かないこともあります。

不具合が出やすい箇所の一つとして、配線類があります。これもつける人の技量、真面目さにも影響されやすいようで納車後ウィンカーやライトが点灯しなくなることもしばしば。

また、走行距離が以前の車の距離(何万キロ)になっていたり、燃料計もガソリン満タンにしても正常に位置してくれない不具合もよく耳にします。

こういった点はディーラーによって製作している工場や取り組み方が違うのでかなり違いが出てきています。

使われるパーツについて

これが最大のポイントではないか!?

トゥクトゥクは全て新品のパーツで作られているわけではありません。日本車の中古パーツやリビルト品を集めて作られています。勿論、消耗品などは新品の物もありますが、中古車のパーツがそのまま使われていることもあります。

そして、その中古車の部品は日本で何万キロ走った車なのかも購入者にはわかりません。数千キロかもしれないし、10万キロ以上かもしれません。

例えばエンジン内はカーボンだらけだったり、オイル管理もしっかりされていなかった物だったり、どんな状態の物が付けられるかは神のみぞ知るです。選べないですからね。これはエンジンに限らず他のパーツにも言えることです。

リビルト品の場合でもタイには安い中国製の物も多く出回っているので、粗悪品が使われていると例えリビルト品であっても直ぐに不具合がでることも珍しくありません。

パーツは純正品ではない社外品が使われていることも普通です。そのパーツがその車に適合していない物だったりもするのでこういったことが後々不具合の原因にもなります。

サイズが合っていないけど無理やり付けたなんてこともあります。適したパーツじゃないけど適当につけてあるなんてことも当然あります。

また、エンジンがダイハツだからといって、他のパーツもダイハツというわけではありません。これがまた厄介なことで、日本で故障したときにどんな車種のパーツなのかを調べないといけないのでこれを探し当てるのが結構大変なんです。

パッと見で分かればよいのですが、車種がわからずパーツ探しが難航してしまうこともあります。これがわからないと純正品にしろ社外品にしろどのパーツを使用すれば良いのかがわからないからです。これはいったい何のパーツなの?と頭を悩ませることも多いのではないでしょうか。

どこに何の部品が付いているのか、流用されてる部品の場合はメーカーや車種がわかるのか。そういったパーツのデータが納車された時点で揃っていると、故障した場合でもアフターパーツの供給も問題なく、修理がしやすいです。

パーツの純正品番さえわかれば殆ど日本で入手することは可能ですからね。私のトゥクトゥクはパーツが古すぎでて日本じゃ手に入らない物もありましたが。

また、ボディの塗装された部分も劣化しやすい部分なのかなと思います。タイ側で下地処理がきちんとされていなかっり、保管環境も大きく影響しているとは思いますが、塗料がひび割れたり膨らんできたりすることも多々あるようなので。

こういった面倒なこともあって自動車の整備をしてくれるところならどこでもトゥクトゥクの整備、修理、車検をやってくれるわけではないのです。正直、手間がかかりますからね。

上記の様に驚くべき!?作られ方をして完成しているのがトゥクトゥクなのです。外観はピカピカの新車に見えますが実はそうではないのがトゥクトゥク。

どの販売店もめちゃくちゃ努力されていると思いますが、こういった点を販売店側からトゥクトゥクの製造工場側に指摘して、タイ側が改善できるようになってくると、日本で走るトゥクトゥクの品質はより一層今以上に安心して乗れるようになることは間違いないでしょうね。

お国柄多大な忍耐力が必要だとは思いますが・・・

その取り組みに熱心な販売店の代表格といえばイートゥク。

日本の規格に合うようにタイで作られたトゥクトゥクでも、車検をパスするために手を加える必要がります。

上記の販売店では主要な消耗品、今まで不具合の報告が多い箇所は日本側の基準に合格したリビルト品をタイに指定して取り付けてもらったり、日本にトゥクトゥクが到着してから、更に入念にパーツのチェックをしています。

載せられているエンジンやミッションがどれくらいの年数、距離を使用されたものなのか、オイル管理はどうだったのかによってもエンジンの状態はかなり左右されます。燃料ポンプだってなんだって10万キロ近く走った車両なら不具合も出やすいのは確かです。

また、中古エンジンの場合は何万キロ走ったエンジンなのかもわからないので、パッキン、シール類、各種センサー類、ポンプ類も中古のそのままの状態の物が使われている場合は、これらも必ず経年劣化しています。タイで組み立てられたままの状態ではいつ不具合が出ても全く不思議ではありません。

こういった消耗品が交換されているのかどうかはすごく重要です。

販売店によって納車前にどこまで整備してくれているのか、どんな部品を日本で交換してくれているのか、保証期間や保証してくれるパーツが異なると思うので、こういった点は購入前にしっかりと確認しておく必要があるります。

また、日本の販売店の取り組みもあり年々タイで作られるトゥクトゥクの質も上がってきていることは事実なので、今後は状況も少しずつ変わってきてくれるのではないかなと。

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