トゥクトゥクの車検・修理・整備記録

トゥクトゥク整備

購入してから数年で手放してしまう人も現実に多いのがトゥクトゥク。お話を聞かせてもらった元トゥクトゥクオーナーの方も「あまりにも故障が多くて・・・」とのことで手放されていました。

販売店の努力もあって、ここ数年で以前と比べると少しずつ不具合は減っては来ているようですが。現状は納車後、次の車検までに何も起こらないトゥクトゥクがあったらそれは奇跡のトゥクトゥクと呼ぶに相応しい一台だと思います!超ラッキーな一台だと胸を張れます。実際にそういった車両も存在するとは思います。

何も起こらないでいてくれることが一番なのですが、なかなかそうは言うことを聞いてくれないのがメイドインタイランドのトゥクトゥク。私は近くにトゥクトゥクを整備してくれる自動車工場があるお蔭で助かっています。

トゥクトゥクを所有すると遅かれ早かれ、程度の差はあれ何らかの不具合が必ずと言っても過言ではない程発生します。これはトゥクトゥクの運命だと思っておくしかありません。一切何も不具合が生じないトゥクトゥクはあり得ないと思います。

どんなに大切に使っていても、どんな物でも遅かれ早かれ不具合が出たり故障したり、壊れます。しかし、トゥクトゥクの場合は所有者がどんなに大切に、正しく乗っていても納車後に不具合に見舞われるケースが多いのが現状です。

不具合が付き物のトゥクトゥク、それ故納車されてからは定期的に整備をする必要があるわけですが、それでも不機嫌になってしまうことも。消耗品の交換なんかは勿論しょうがないことですけどね。

最初から燃料計が動かなかったりするのはよくあることで、付いていても同じように動かないパーツもあったりします。勿論私のトゥクちゃんも最初から燃料計は動きませんでした。

また、不具合が出やすい箇所もある程度共通しているのではないかと思います。ホース類のチェックは定期的にすることを強くおすすめします!突然ぽっきり折れたり、外れたりと色々ありましたので。

個体差があるのだとは思いますがアクセルワイヤーが切れやすいとも聞いています。幸い私のトゥクちゃんはまだアクセルワイヤーが切れたことはありません。

私の場合はトゥクトゥクを購入してから8年以上になりますが下記の様なこんな症状、不具合を経験しています。結構同じような不具合が出た方もいるのでは?ウィンカーがつかなかったり、ヘッドライトがハイビーム、ロービームがうまく切り替わらなかったり等配線不良も最初はよく起こっていました。配線がいい加減になっている場合も多くここもまた不具合が出やすい箇所の様です。まぁこれくらいはかわいい方ですかね・・・

Myトゥクトゥク不具合の記録

ガス欠になった!

納車されていた時から燃料メーターが正常に動かないことから起こったこと。10リットル入っていると聞いていたので安心していたのですが、燃費がわからず、燃料メーターもまだ0じゃないのにガス欠。殆どのトゥクトゥクの燃料メーターは正常に動かないことを後で知る。

エンジンをかけようとしてキーを回しても全くかかる気配なし。もしかしたらガス欠かも?と思ったのでJAFに電話してガソリンを持ってきてもらいました。最大で10リットル持ってこれるようなのでそれをお願い。

ガソリンを入れたら問題なくエンジンがかかりました。


ガソリンが漏れた!

二度目の不具合は初めて給油したときに起こりました。ガス欠で前回JAFに給油してもらったガソリンが10リットルなので満タンにするためにガソリンスタンドに行ったとき。

ガソリンを満タンにしてキャップを閉めたら、蓋の間からガソリンが結構な量漏れてきました。

様子を見て漏れなくなったところで出発し、数分走って様子を見るとまた漏れてる・・・。修理工場に電話したら「もっと走って消費しろ」の指示(笑)

その後少し走ったら漏れは止まりました。ガソリン漏れは勘弁してほしい・・・

後日修理工場に持ち込んでみてもらうと、給油口のキャップのサイズが合っていないとのこと・・・。とりあえずハマったからつけている感じの様です(笑)

さすがタイランドです!

後日ちゃんとしたサイズのキャップに交換しました。更にはマフラー直下に、しかもかなりの近距離にガソリンが通るゴムホースがあり、これは危なすぎるだろ!となり、またまた後日マフラーの位置を変えたり燃料ラインにかなりの割合でゴムホースが使われているので、大半を銅線に交換しました。

いきなりトゥクトゥクの洗礼を食らいましたね。

続いて三回目の不具合は納車されてから約二か月後に起こりました。


エンジンオイルが漏れた!

少し走行して止めていると何かが車体から流れ出しているではないですか!恐る恐る車体の下を覗いてみると・・・

ゴムホースがなぜかポッキリと折れてしまっているではないでか!そこから漏れていたのはエンジンオイル!結局全て流出する事態に・・・

ガソリンなのかもしれないとビビったのですが、臭いを嗅いでガソリンではないとわかったので一先ず安心(笑)

サイズが合っていないホースを無理やりつけてあったりかなり強引に折り曲げてつけていたのが原因だろうとのこと。だからポッキリと・・・


なかなかエンジンがかからない!

湿度が高いとなかなかエンジンがかからないことも多かったです。

1週間以上乗らないとクランキングしてもなかなかガソリンがキャブレターまで届かないようで、エンジンがかかるまでやたらと時間がかかる。機械式燃料ポンプなので仕方ないとのこと。

数回クランキングするのが面倒で電磁式ウォーターポンプに交換。交換したら数週間乗らなくても一発でエンジンがかかるようになりました。

しかし、冬場はかかりにくく苦戦するのでチョークを付けてもらうことに。神奈川の冬ならチョークを引けば気温の低い日でも一発でかかるようになりました。

それでみやっぱりエンジンをかけてからすぐに出発!という訳にはいかず、必ず暖気が必要。キャブ車なので当然とのこと。今タイで作られて日本に入ってくる車両はインジェクションが多いみたいなので暖気も必要ないですけどね。

ここまでが納車後一年以内に起きたことですかね。


こういった納車直後の不具合以外には経年経過による影響も多いですがざっとこんな感じに

  • アクセルがちがち硬すぎでアクセルワイヤー交換。張り過ぎ、ワイヤー錆び錆びでした。
  • 車検のために工場に持って行ったらタイミングよく?ラジエターからクーラント液が漏れる。
  • キャブレター詰まりまくりでオーバーホール。
  • シフトレバーが動かなくなった。
  • ホースがかなり劣化していたらしく二次エアの影響で後輪ブレーキの利きが突然悪化。前輪ブレーキがある有難味を初めて知る(笑) ホースはパキパキに硬くなり大きなヒビが多数入っていました。

ホース類のチェックは自分でも簡単に出来るので硬くなっていないか、ひびが入っていないか等定期的に行わないといけませんね。さすがにブレーキが全然効かなくなったときには焦りました・・・

ざっとこんな感じでトゥクちゃんは時々不機嫌になります。

ここ数か月(2018年2月ごろから)はアイドリングの不具合が出るようになりました。ドライブに入れて信号待ちしていると突然回転数が落ちて、放っておくとエンストする事態に。

ふかしていると大丈夫なんですけどね。

その状態でコンビニ寄ってエンジンを切って、数分後またエンジンをかけようとするとプラグかぶりの症状に。今まで通用していたプラグかぶりからの脱出方法がその時は通用せず・・・

かぶりの脱出方が通用せずJAFに電話して待つこと2時間。JAFが来てくれたときにはエンジンがかかりました。やっぱりかぶってましたね。

気温も高くなり始めたころなので濃く出過ぎちゃってるのと気温上昇でキャブレター内のガソリンが沸騰、パーコレーションでしょうとのこと。この時は2018年6月ごろ。

アクセルがついてこず、ボコつく感じも変なので修理工場に。

エンジン載せ替えを検討することに

エンジンをかけるとすぐさま「片肺だな」と。「一気筒動いてない状態だよ」と。結構重症ではあるみたいです。

気温25度くらいでもチョーク引をかないとエンジンかかりにくい、かかっても一定時間ふかしていないと止まりそうでアイドリングが安定しない。そんな症状も出ていました。

見てもらった結果プラグ3つはガソリンで濡れ、更にはオイルが付着・・・

他の部分は問題なし。

そろそろエンジン辺りがダメになってきているようです。どうやら我がトゥクトゥクに載っているエンジンはオーバーホールされた物でもリビルドされた物でもないようです。

そう、ただの中古のエンジンです。しかもかなり古い!私のトゥクトゥクは30年前くらいの日本のハイゼットに載せられていたエンジンとのこと。私が日本で乗ってから5年以上で、その前にも日本で何万キロ走っていたかわからないエンジンが日本からタイに渡って、更にタイでも使われていたのかもしれないエンジンが載せられていたわけで、これはもう致し方無いことですね・・・

タイでオーバーホールされていたなんてことはまずないでしょうしね。

日本でトゥクトゥクを購入する場合、どんな状態のエンジンがタイで載せられるのかは運次第です!特段注文しない限りどんなエンジンが載せられても文句は言えないですからね。

私のトゥクトゥクの場合日本で乗ってからも6年以上経過し、いつ不具合が出てもおかしくない状態だったんでしょうね。

オイルが付着しているとなるとピストンに穴が開いたり、オイルリングの不具合、シリンダーヘッドカバー等の原因が考えられるようで修理するとそれなりにかかるとのこと。

ちょこちょこ直すのもお金かかるし悩む!季節ごとにキャブレターセッティングしてもらうの面倒だし、暖気も面倒、パーコレーション対策もしなきゃいけないし、しょっちゅうかぶってほしくない!

一部対策したり、直してもまたいつエンジン関係の不具合が出るかわからない、色々比較検討してエンジン載せ替えを検討することに。

そして良さげなエンジンが見つかったのでエンジン載せ替えを決断!キャブレターはこりごりなのでインジェクション化してもらうことにしました。横浜の夢屋さんならそんなこともお手の物!

今はエンジンを色々とチェックしてもらっている状況で、載せ替えをするのは2019年5月の予定。そして無事に載せ替え終了!

キャブレターの不具合が増加

私の場合プラグがかぶって始動困難になるパターンがここのところ多かったです。キャブレターのセッティングを適切にしても、気温が高くなる時期はパーコレーションの影響が強く出ていました。

パーコレーションとは
エンジンルーム内の温度が上昇しキャブレター内でガソリンが沸騰し気化したり、キャブレターにたどり着く前に気化して燃料パイプ内に気泡が発生してしまうこと。

パーコレーションが発生すると

  • アイドリング不調
  • エンスト
  • エンジンの始動困難

の症状が出やすくなります。

特に気温の高い夏の日はパーコレーション対策をしておかないと・・・

キャブレター周辺の燃料ラインに遮熱カバーをしたり、キャブレター内に遮熱版を付けたりすると効果があるようです。電動ファンを更に追加すると効果的とのこと。私の場合特に何もやっていなかったので・・・

色々対策するのも大変そうで、キャブレターはオーバーホールしたし、新品に変えてもこの症状は変わらなそうなので色々やってもらってもまた同じ症状になっても嫌なので、エンジンを載せ替えてキャブレターではなくインジェクション化してもらうことにしました。

こういったこともあってプラグがかぶってしまったりすることが多かったのですが、初めてかぶったときにかぶりからの脱出法を教えてもらっていたお蔭でその後も何度も助けられました。

みなさんのトゥクトゥクはどの様な不具合がでましたか?かぶっちゃう人他にいないですかね?

最近はインジェクションのトゥクトゥクも出てきているようなので、段々とこういったトラブルは少なくなるんじゃないですかね。

車をいじることが好きな人にとってはキャブ車は面白い乗り物のようですが、車に詳しくない私にとってはキャブレターは厄介な存在でもありました・・・


[safe title=”キャブレターって繊細だ”]「この間山に行ったらぜんぜんエンジンかからなくなっちゃってさ。」JAFで救援にきてくれたあるドライバーさんは旧車が好きで乗っているとのこと。

 

同じく「冬はなかなかかからないし、暖気が必要だし、夜の出発は近所迷惑にならないか気になるし、気温、湿度、標高の影響は受けやすいし大変だよ!」と嬉しそうに笑いながら話していたのが印象的でした。

 

季節の変わり目にはキャブレターを適切にセッティングをしてあげる必要があったり、それでもちょっとした気候の変化で一気に調子が悪くなったり。

 

昭和の時代なんかはこれが当たり前だったんでしょうね。

 

今は電子制御されているのでこういったことを心配する必要がないわけで、改めて技術の進歩ってすごいですね。[/safe]

エンジン載せ替&インジェクション化スタート!

そんなこんなでエンジンの載せ替えがスタートしました。

エンジン載せ替えスタート!

車体下

車体から取り外したダイハツのEFエンジンS83?1990年ころなので30年くらい前の物・・・

今回載せ替えるダイハツのEF-VEエンジン

エンジン載せ替え中

赤丸の部分が車体に干渉するので削ることに。

エンジンコントロールユニット回り、部品も一から作ってもらいました。

取り外したキャブレター。ご機嫌斜めになることが多かった。

取り外したキャブレター。今までありがとう。

エンジンが大きくなりはみ出した部分もこれで解決!これも手作り。

横浜の夢屋さんならどこで購入したトゥクトゥクであろうと全く問題なく修理してくれます。ちょっとした不具合でも近場に面倒を見てくれる整備工場があるのはやはり安心できますね。最近は結構トゥクトゥクの修理や整備の依頼が増えてきているとか。

私がお会いした他のオーナーさんの中には納車されて数ヶ月ででエンジンがだめになって載せ替えた方、エンジンのトラブルに悩まされた方もいらっしゃるので、私はエンジンに関しては6年以上乗った後なのでまだラッキーだったかもしれませんね。

エンジンが納車後すぐにトラブルを起こすのだけは勘弁してほしいですよね。

さてさて、2019年5月上旬、先日無事にエンジン載せ替えが完了しました!色々部品が合わなかったりサイズがオーバーしていたりと様々なご苦労があったようですが、全ての工程をこなしていただきました。タイじゃないと手に入らない、日本じゃ存在しないようなパーツもありましたが夢屋さんではパーツも手作りで一から作ってくれるので全く問題なしなのです。

バッテリーとラジエーターのリザーブタンクの位置を左右反対にしたり、無いパーツは作ってもらったり色々と加工してもらって全てパーフェクトに行っていただきました。

キャブレターからインジェクションにしてもらい、勿論エンジンも一発始動で絶好調です!載せ替え後はガソリン添加剤を入れてリフレッシュ!これいれるとはっきりとわかる変化が!

タイヤに関しては後輪と前輪も最初の継続車検のときに一度交換しました。最初からついていたタイヤはタイのメーカーの「DEESTONE」です。タイでは結構有名なタイヤメーカーなんですけどね。

BRIDGESTONE」と名前が似ているのはご愛嬌!

DEESTONEのタイヤ2年も経たずにカチカチになっちゃてひび割れが目立ち始めていたので仕方なく交換しました。

前輪タイヤ交換中。

後輪タイヤ交換中。

上記のトゥクトゥクの不具合は全て私のトゥクトゥクの話ですが、他のオーナーの方も様々なトラブルを経験されています。ホース類のトラブルは多いので定期的に自分でも点検が必要です。

トゥクトゥクは納車された後、本当にトラブルが多いです。遅かれ早かれ必ず納車後に何かしらの不具合が出ることを覚悟しておいた方が良いです。これはどこの販売店で購入しても同じです。タイには様々トゥクトゥクを製造してる工場はありますが、どこの工場が技術が飛び抜けて良い、故障しない車両ということではありません。

日本に車両が届いてから、販売店がどこまで整備をしてくれているのかは大きなポイントになります。気になる方は必ず販売店に質問しておいた方が良いですよ。

また、どこの工場で作ったか、によって車高、長さ、パーツ、デザインが異なったり、パーツを取り付けている位置に違いがあったりします。一台一台人が手作りしています。エンジン等トゥクトゥクの純正品があるわけではなく、ダイハツやスズキ等の流用品を使用して完成しているのがトゥクトゥクです。当たり外れが激しいです。

なので購入するときにはアフターフォローがしっかりとしている販売店から購入することを強くおすすめします。そして、これからトゥクトゥク購入を考えている方は、自分で整備が出来る以外近隣に面倒を見てくれるバイクや車の整備工場があるかどうか事前に確認しておくことも併せて必要です。

マイナス面もありますが年々トゥクトゥク製造の技術も向上してきているので、安定的に快適に乗ることが出来る車両が日本に流通してくる日もそう遠くないかもしれませんね。

注意

ザーザー降り、雨の勢いが強い時にはトゥクトゥクに乗らないことをおすすめします!電気系統のケーブルが湿気や雨の影響を受けやすく、正常に動かなくなるトラブルも多いので。雨対策がちゃんとされているわけではないので、エンジン周辺にも雨水がかかりやすくなりこれもまたトラブルの元となりやすいです。

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